蛭子ミコト:ブログ版second

主に食品添加物や食品衛生のことについて書いていくブログ

過去の輸入食品中の放射能濃度を調べてみた(その2)

前回に続き、今回は東京都健康安全研究センターの年報のデータを整理しました。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/journal/index-j.html

ただし、放射能濃度を過去23年分まとめられているものはありません。そのため、自分でデータを抜き出しました。
・・・合計20報ですので、データを抜きだして整理するだけで疲れました(^◇^;)
そのデータを一覧にして、考察してみたいと思います。


さて、まずはどれだけ検査したかをグラフ化しました。
平均して大体年間300くらい検査しています。

輸入食品のスクリーニング法で定められている50Bq/kg以上、暫定規制値である370Bq/kg、そして日本での新基準値になる100Bq/kgの件数もグラフに載せました。
(この結果に折れ線グラフは似合わないと思ったので棒グラフ)

・・・検査総数と比べるとあまりにも検出率が低いので、一緒に並べるとほとんど見えません。
なので、次は数値が出たもののグラフを見てみましょう。

さて、どのように見えますでしょうか?

あ、あとこのグラフは、50、100、370と分けてはいますが、以下のように作製しています。
トータル数:50Bq/kg以上検出した数、100Bq/kg:トータル数のうち100Bq/kg以上検出した数、370Bq/kg:トータル数のうち370Bq/kg以上検出した数

さて、チェルノブイリの事故が1986年ですから、最初の調査では検出数が多いです。
それ以降、1996年まで順調に下がっているように見えます。ただ、これは輸入制限がかかっていたり、輸入先をヨーロッパ以外に切り替えたりしていたのではないかと個人的には想像しています。
(何らかの関連データが見つかったら追記します)

で、1998年から検出数が上がりました。(といっても10前後ですが)それ以降は、検出数については大きな変化がない気がします。
ただ、100Bq/kg超えの数は、23年間通して大きな差があるとは思えません。これは、なぜでしょうか?
これは、作物の種類に関係しているのでしょう。

ご存じの方も多いでしょうが、それはキノコ類です。
セシウムを検出した作物のうち、キノコ類のみを抜き出して整理してみました。

ここで注目して欲しいのが暫定規制値を超えたキノコの種類です。
ピエ・ド・ムトン(カノシタ)とジロル(アンズダケ)の2種です。正確には、キノコの種類じゃなくて(生)のところです。

乾燥ではなく生の方が規制値超えをしているというこの事実・・・。
国内でも自生している野生キノコは数十年にわたって汚染される可能性が高いことが示唆されてます。

たまーに食べる程度(例えば年に一回程度)キノコ狩りして食べるくらいなら個人的には許容範囲と思いますが、少なくとも常食することは避けた方がベターかと思います。
(しかしなんで生のキノコがこんなに輸入されているのだろう・・・?フランス料理の高級食材としてかなぁ?)

(あと、表の最後の椎茸・・・日本産1988年度のものです。チェルノブイリ事故の影響はさすがに受けていないはずなので、それ以前の大気圏核実験由来と思われます)


キノコ以外のもまとめてみました。

ここでは、まずブルーベリージャムが目につきます。
ブルーベリーは酸性土壌で育つことでセシウムが移行しやすい条件であること、その土を旧ソビエト領から持ってきているらしいとのことで、高めの数値になる傾向があります。

そして、次にあげたのは蜂蜜です。暫定規制値未満ではありますが、それなりの数値が出ています。
2012.3.20時点で公的に調査されている蜂蜜をここで調べてみたところ・・・8件中3件から数値が出ています。

・・・過去に検出例がありながら、まだそれだけしか検査してなかったの?
このような過去のデータがあるのですから、全国レベルでサンプリング計画はもっと適切に効率的になるように練り直してもらいたいものです。

あとはセージ、ローレルなどのハーブ類からは数が多いですが、これは乾燥しているので日本でいえばお茶と同様の現象だと考えます。
あ、紅茶もね。

そしてヘーゼルナッツ・・・これは数値よりも原産国を見てください。アメリカです。
アメリカのはさすがにチェルノブイリ由来とは考えられないので、核実験の影響が残っているものと推測します。

あと、ある意味有名なトナカイ肉。
これについては、次の表をあげてから考察したいと思います。


今度は100Bq以上検出した作物とCs137、Cs134の濃度を小分けにしたものです。

まず、Cs134の欄を見てください。この表では、1997年から検出されていません。(=ND)
(この表にはありませんが、正確には1995年から検出されてません)

Cs134の半減期は2年なので、ラフにいって大体理屈通りか、それより若干早く無くなっています。
日本でも10年後にはCs134は定量限界以下になっていくのでしょうね。

ここで1989年のトナカイ肉の結果をみてください。
Cs137:380Bq/kg、Cs134: ND
1989年はチェルノブイリ事故から3年後。半減期の理屈から言えば、Cs134がまだ検出できるレベルにあるはずです。
それがNDということは・・・チェルノブイリ由来よりも大気圏核実験の影響の方が大きい可能性があることを示唆しています。
実際、このときの年報にもそのように考察されています。


その他
50Bq/kg以下ですが、NaI検出器で数値が出た作物をいくつか箇条書きしていきます。(作物名、セシウムの濃度Bq/kg、原産国の順で)

ハイビスカス 30 ドイツ
ペパーミント 30 ブルガリア
シナモン 30 中国
チョコレート 34 スイス
イワシオイル漬 33 デンマーク
ホワイトペッパー、27、ドイツ
麦芽、27,カナダ
シナモンスティック、37,インドネシア
ブラジルナッツ、38,ブラジル

チェルノブイリ由来と考えられるのもあれば、関係ないだろうというものもあります。
個人的には、核実験の影響は世界中なのだなぁ・・・と思いました。


データを整理していくつか考察しましたが・・・
・すでに言われているように、野生のキノコ類は要注意食材である
・過去に検出例がある蜂蜜のような作物は、もっと調査すべきである
・もっとサンプリングの質を高める必要がある(牛肉の検査はもうそろそろいいでしょ・・・)

とりあえずこんな感じでまとめて今回の記事を終わりにしたいと思います。

※これだけ膨大なデータなので、一部ミスがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

過去の輸入食品中の放射能濃度を調べてみた

Twitter上で予告していたように、過去の輸入食品中の放射能濃度を調べてました。

まずは、厚生労働省のHP。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1108-2.html

暫定限度370Bq/kg(放射能濃度)を超えた輸入食品一覧が表になっています。
ただ、これ時系列で並んでいるのでちょっと見にくいというか、比較しにくいのですよね。

というわけで、整理してみました。


大雑把に肉類、ナッツ類、キノコ類、ハーブ類と大分類を作って見ました。

私的意見
○違反した食品は、キノコやトナカイよりもハーブ類が多い。
これは、日本での荒茶の違反と同様に、乾燥していて水分が少ないから相対的に高い数値になっていると考えるのが適切でしょう。
・・・それにしても、1000オーダー連発だったなぁ・・・

○原産国は、ヨーロッパ全域と感じるくらいに幅広い。
チェルノブイリの影響がとっても大きかったことが伺えます。
(なお、こんな感じに分類されているそうです。http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010407/06.gif )

ちょっと学術的になりますが、ここでもまとめられています。
輸入食品中の放射能の濃度限度 (09-01-04-07)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-01-04-07


ただ、厚生労働省のこの結果は、あくまで暫定規制値を超えたものであって・・・
定量限界以上・暫定限度値未満(50以上370未満)である食品の割合や数、種類がわからないのですよね。


で、他にもネット上で調べていたらいくつか出てきました。


愛知県衛生研究所
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/4f/chernobyl.html

京都市場衛生検査所
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/itiba/kekka/rikagaku/houshanou/index.html

神奈川県(うまく探せばもっとデータあるかも。わかりやすく置いておいて欲しい。東日本大震災前の魚のセシウム濃度がわかる貴重なデータ)
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/164088.pdf
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/164087.pdf
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/164082.pdf
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/165364.pdf


丹念に探せば他にも見つかるでしょうが、
とりあえず検索した結果・・・ネット上で調べられる限りでは、
東京都健康安全研究センター(旧名:東京都立衛生研究所)質・量ともにダントツです。
http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/journal/index-j.html
(昭和63年度から平成22年度までの23年間、年度ごとに年報としてまとめられています)

・・・さて次回は、このデータを整理してみたいと思います。
(というかデータ整理中なのですが、量が多くて激しく後悔しています)

安易に規制値を下げていいのか?(パブリックコメント編)

さて、前回の検査編に続き、今度はパブリックコメントの内容について疑問を呈したいと思います。

乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令及び食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件(食品中の放射性物質に係る基準値の設定)(案)等に関する御意見の募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495110333&Mode=0
詳しくは、パブリックコメントのページの下にある”関連資料、その他”にある「食品中の放射性物質に係る基準値の設定 」を参照してください。

ここの関連資料である”食品中の放射性物質に係る基準値の設定”を中心に検討したいと思います。

食品区分の範囲について
一般食品…あまりにもアバウト過ぎるような…?
嗜好品とか特産品で、元々食べる量が少ないものとかその地域で伝統的に食べられているものは別扱いにするとかしてもいいと思う。
外国の例として、例えばスウェーデンのトナカイ肉がありますし。

飲料水と牛乳については…今でも元々Ge半導体検出器でないと公的な数値で測定できないから別にこれでもいいかなと思っていたりする。
数値は現状の汚染度合いから見ても下げすぎだと思うけど。

乳児用カテゴリーに意味はあるのか?
一見、赤ちゃんを守るために見えます。母親達の不安を解消するように見えます。
ただし、2ページ目の限度値を見てください。
1歳未満が460Bq/kgと、大人や妊婦よりも一番高い数値になっています。
これは、放射性セシウムは1歳未満では生体半減期が短いのと食事量は大人と比べて少ないので、放射性セシウムによる被曝は受けにくいからと考えられます。

たしかに、「小児の期間については、感受性が成人より高い可能性」はあります。
でも一方、感受性が高いのは高線量のときだけで、低線量では差がなかったとの報告もあります。

なにより…計算して数値を表にして、1歳未満が一番高いという結果なのに違和感覚えなかったのかな…?
※(もしチェルノブイリで実際に甲状腺ガンで問題になった放射性ヨウ素が今でも残っていたら、もちろん厳しい規制値にする意味があります。)

基準値の考え方について
えっと…
この2ページ目だけでは、細かい計算過程が見えないので、別の資料から考えてみます。
薬事・食品衛生審議会放射性物質対策部会報告書のほうを読んでみます。(その他適宜必要となったデータはそのつどリンク貼ります)

<一般食品の限度値は以下の式により算出される
(「一般食品」の限度値)(Bq/kg)
=(「一般食品」に割り当てられる年間線量)(mSv/y)
÷Σ(各食品分類での対象核種合計線量係数)(mSv/y)
×(当該食品分類の年間摂取量)(kg/y)
×(流通する食品の汚染割合)>

ここでここの計算に使われている仮定に疑問が…。
1.不検出割合のみで計算している。
不検出割合ももちろん重要ですよ。ただ、これではNDではないけど数値が出たものの濃度が全く反映されていないのですよね。(10でも50でも100でも)
実際の汚染濃度も考慮したほうがいいのでは?
例えば摂取量が同じ食品AとBがあったとして、平均値がA:10とB:100だとしたら、10倍の差がでるわけですよね。汚染率が同じでも、濃度が違えば影響は全然違うと思うのですが。その辺の実情が計算に反映されていないよなぁ。
また、”現在の暫定規制値において「年平均濃度とピーク濃度(最高濃度)との比」を50%としていることを踏まえ”

このレポートで、現在の汚染率が最大で30.7%とされているのですから、前例にならわず素直に30%で計算すればいいのではないでしょうか?
(この汚染率もBqの量は考慮されていない)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001yw1j-att/2r9852000001ywdh.pdf

というか、そもそも暫定規制値の500Bq/kgで数%、新規制値の100でも全食品の平均では10%前後なのになんで50%と高い仮定をするのか個人的には疑問であります。
(関連資料である”食品中の放射性物質に係る基準値の設定”の7ページを参照のこと)

「乳児用食品」の範囲について
先に述べたように、個人的にはわざわざ設定する必要はないと考えます。

「乳」の範囲及び「乳児用食品」「牛乳」の基準値について

現在の牛乳の検査結果をみてください。ほとんどNDです。
検査的にみると、現時点でもGe半導体検出器で検査することになってますし、実際も50Bq/kgを大幅に下回っているので、実情問題ない数値とも言えますが…
万が一全て汚染されているという想定は、再び原発事故が起きたときでしかありえないと思うので過剰に安全率を見積もっていると思います。

製造、加工食品の基準値適用の考え方
乾燥キノコ類のように、水戻しを行った状態で基準値を適用すること自体は問題ないです。
ただ、検査する側からすると…乾燥状態で検査して、その後シイタケなら0.2、マツタケなら0.3と行ったような換算係数を定義して欲しいです。(注:この数値は適当です)
毎回水戻しとかやったら検査に時間はかかるし、人によって時間が違ったりすると数値も変わってしまうしで混乱しますので。
あと、もっと具体的に品目指定してください。(さすがにこのような食品を最初からすべて列挙するのは無理でしょうけど、それは後で追加することでフォローするしかないかな)

抽出して飲む・使用する
これ、お茶がどうしても気になるんだよなぁ。
メジャーな用途ではないし、大量に食べることもないのはわかっているけれど、お茶の葉ってそのまま料理で使うことがあるのですよね。
http://d.hatena.ne.jp/ebi_j9/20110601

まあ、お茶の場合は圧倒的に飲む用途ですから、飲む方の基準値で問題ないと思うのですが…
他に同様のものがあるかどうかわからないのですが、抽出するのとそのまま食べるのと両方のパターンがある場合はどうするのでしょうかね?

あ、あとお茶に関してはキノコと同様に換算係数を定義して下さい。


基準値の食品を摂取し続けた場合の被ばく線量

これ、なんで飲料水と牛乳、乳児用食品は汚染率100%、一般食品は50%として計算しているのでしょうか?
約1年検査してきて見えてきている実際の汚染率からかけ離れすぎだと思いますよ。
せっかく検査して実際の汚染率がわかっているのですから、素直にその数値を適用すればよいと思うのですが。


色々と疑問を書いてきましたが…最後に私の個人的な見解を書いておきたいと思います。
原発事故からまだ1年の段階で、なぜ早急に規制値を下げなければならないのでしょうか?
チェルノブイリほど酷い事故ではないにしろ、レベル7までいった大事故なのですよ。
というわけで、個人的には…
現在出ている様々な測定データから、規制値を変えなくても食品由来で年間1mSv以内に納められるのは明らかだと思うので、
2012年度の間は現在の暫定規制値である500Bq/kgを維持するのが一番混乱が少ない選択だと考えます。数値を下げるのはそれからでも遅くないと考えます。

(数字上のお遊びに見えるかもしれませんが、被ばくレベルを1mSv以内にしても、汚染率を50→10%にすれば500Bq/kgになります)
似たような計算は別の方も書かれています。(こちらの方が計算丁寧です)
アカチバラチの日記 食品の基準値が見直される話
http://d.hatena.ne.jp/akatibarati/20111128

安易に規制値を下げていいのか?(検査編)

今度の4月から、食品中の放射性物質の規制値が変更される予定です。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495110333&Mode=0
詳しくは、パブリックコメントのページの下にある”関連資料、その他の食品中の放射性物質に係る基準値の設定 ”を参照してください。

とりあえずそれを報道したニュースも。
http://news.mynavi.jp/news/2011/12/23/017/index.html

新規制値については、松永さんがFOODCOM.NETで批判しています。

新基準は容認できない! 放射線審議会は「コープふくしま」の声をどう聞いたか
http://www.foocom.net/column/editor/5489/

消費者の安心のための新基準値でよいのか?
http://www.foocom.net/column/editor/5500/

また、毎日新聞の小島さんは”現行の値「緩い」は誤解”ということを説明する記事を書かれています。

食品の放射能規制:新基準、海外より厳しく 現行の値「緩い」は誤解 改定後はより子供に配慮
http://mainichi.jp/life/food/news/20111219ddm013100039000c.html


私もこのお二方の考えに賛同です。


今回は、自称分析屋として…
安易に規制値を下げると、検査はどのようになってしまうかについて書いていこうと思います。
ここでは、一般食品の100Bq/kgについて考察します。



H23.12.2〜9、一部8月上旬現在の調査結果を含む検査機器の台数はこのようになっています。
http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/giji/__icsFiles/afieldfile/2012/01/13/1315036_4.pdf

Ge半導体検出器が216台、NaI検出器が227台です。
ここで、NaI検出器はスクリーニング検査用です。
食品中の放射性セシウムスクリーニング法
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001us4f-att/2r9852000001us94.pdf

ここで、暫定規制値の500Bq/kgでの場合での機器に求められる要件を抜き出しました。
測定下限値 50 Bq/kg 以下であること
スクリーニングレベル 規制値の1/2(=250) 以上

さて、ここで規制値が100Bq/kgになったらどうなるでしょう。
今までNaI検出器の測定の限界値である50が、いきなりスクリーニングレベルに跳ね上がります。
食品分析では、信頼出来る数値を出すために、規制値の1/10を測定限界とするケースが多いです。
新規制値だと…10Bq/kgになる可能性が高いと予想しています。


…正直言って、現在使用されているNaI検出器(正確にはNaI(Tl) シンチレーションスペクトロメータ)では、この数値をクリア出来る機種はそんなに無いと思います。
厚生労働省の結果見ると、NaI検出器での検査の定量下限はCs134+Cs137で40〜50Bq/kgがほとんど。)
(なお、このオーダーは、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータでは検査不可能な領域です)

測定時間を延長すれば可能かもしれませんが、1検体あたり1時間、いやそれ以上かかる計算になります。今までよりも検査数が減るのは確実です。
(おそらく現在より半減する)

東大の早野龍伍先生も気になるツイートしていたし…
”食品中の放射性物質の新基準,一般食品100Bq/kgに関し,厚労省はCODEXガイドラインを当てはめ,検出下限を基準値の1/10の10Bq/kg以下,定量下限を1/5の20Bq/kg以下にしようとしていると漏れ聞く.これを満たせない食品放射能検査器が多い現状を知ってのことか?”
https://twitter.com/#!/hayano/status/161464996793036801


2012.1.27追記
1/27に、スクリーニング法の改正の情報が出てきました。
食品中の放射性セシウムスクリーニング法の一部改正にかかる意見募集について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000021b3t.html

測定下限値:25 Bq/kg(基準値の1/4)以下
スクリーニングレベル:基準値の1/2以上

先日書いた予想と異なり、下限値が25Bq/kgでした。
まだNaI検出器でも可能な数値に落ち着いたかのように見えます。

・・・ただし、現在NaI検出器で成績が出されているものの数値はCs134+Cs137で低くても40、ほとんどが50です。
Cs134単独で25、Cs137単独で25Bq/kg…
さて、これがどういう意味かというと…
スクリーニング検査を同様に行うのであれば、感度を倍にする必要があります。(Cs合計で25、単独では12.5)

現在使われているNaI検出器、ほとんどがサンプル量を増やして感度を稼ぐことができないため…
測定時間を4倍以上にする必要が出てきます。
(スクリーニング検査が10分なら40分、20分なら80分かかることになる)

参考:定量下限と測定時間・サンプル量の関係
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/data_reliance/pdf/rad_kensyu.pdf
(このPDFファイルの34番目に説明があります)

つまり…
現在の暫定規制値である500Bq/kgでは、現状の検査数が確保できますが…
新規制値(予定)である100Bq/kgになると
事実上Ge半導体検出器でしか検査できないことになります。
NaI検出器では時間がかかりすぎ&測定の二度手間になるため、所有している機関ではGe半導体検出器のみで検査するでしょうし、
NaI検出器だけ所有している機関では検査数が1/4以下になります。

さらに言えば、高分解能を誇るGe半導体検出器ですら、現在の測定時間(30〜1時間?)でギリギリセーフという状況です。


 NaI検出器を購入した機関は1年もしないうちに役立たずになってかわいそうという面もありますが…(^◇^;)

新規制値になると、検査できる機器の数が減り、検査総数が減ります。

検査数が減ると、汚染実態を把握し、それに対応することが難しくなります。

季節も巡り枯れ葉も散り、今後お米のように予想外の汚染が出る可能性もあります。
魚介類のように、調査がまだ足りないジャンルもあります。

検査台数が減ると、早野教授が最初に給食の調査で提唱し、朝日新聞社京都大学でも行ったような調査用途も検査に回され、
内部被曝の実態把握調査も困難になります。
実態調査の例
http://hes.med.kyoto-u.ac.jp/Fukushima/achievement.html
http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY201201180799.html

新規制値になると、検査総数が減少するのは確実だというこの事実…どうお考えになりますか?


<個人的独白>
3月が来てようやく原発事故から1年。
緊急事態期は過ぎたと思いますが、たった1年で平常時レベルに戻すのは色んな意味で無理があると思います。
今年は事故収束後の復旧期にあたると思いますので、安易に規制値を下げる必要性はないと考えます。

復旧期などの考えは、こちらを参照のこと。
http://www.nirs.go.jp/data/image_icrp.gif
放射線医学総合研究所のHPより、放射線の目安(ICRP)」


(暫定規制値の500Bq/kgでもすでに十分な安全率でもあるし)
http://www.aist-riss.jp/main/modules/column/atsuo-kishimoto010.html

食用油のアフラトキシンは対策できる

牛乳に続いて、中国でのピーナッツ油からアフラトキシンが検出されたとの話がありました。

食品安全情報blog より
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20120104#p6

調理用油からミルクに検出されたのと同じタイプの発がん物質が検出されたと火曜日に広東州政府が発表した。
新華社によると油はピーナッツから作られたものである。


同様のニュース
詳しい内容は会員にならないと読めない…


今回の件は、私も畝山先生の推察と同じで、検出されたのはアフラトキシンM1ではなく、
アフラトキシンB1だと思います。というか、それしか考えられません。
もっとも、B1の他にもB2、G1、G2の計4種類が検出された可能性も高いです。

前回書いたように、M1は牛の体内で代謝されたものですので、牛乳や乳製品以外で検出することはまずありえません。
http://d.hatena.ne.jp/ebi_j9/20111228/1325079202
(牛乳のM1もアフラトキシンB1も、アフラトキシンという括りでは同一グループなので、元文章は間違ってはいない)
(具体的な内容や濃度が書かれた元ニュースが欲しい…)

2012.1.7追記
別のところでも調査して、ピーナッツ油から検出されたそうです。ここではアフラトキシンB1を検出と明確に書かれてますね。

深セン市内の飲食店で使用されていた食用油をサンプル検査したところ、レストラン4店で、基準値を超える発がん性のカビ毒の
アフラトキシンB1が見つかった。うち2店舗では、基準値の4倍に達していた。南方日報が伝えた。
http://toanews.com/2009-02-07-09-36-35/7527-4.html

食品関係に詳しい人はご承知でしょうが、ピーナッツなどのナッツ類からアフラトキシンはしばしば検出されます。


普通の食品からアフラトキシンを除去することはまず不可能なのですが、
今回のピーナッツ油に関しては、アフラトキシンの対策をとることができます。

それは、油の製造工程における脱酸処理です。

(少し前の記事にもちょっとだけ書きました http://d.hatena.ne.jp/ebi_j9/20110626

食用油の製造工程には、原料油に含まれる不純物を除くために、脱酸工程、脱色工
程、脱臭工程などがあります。この脱酸工程で食品添加物アルカリ剤が使用され
ますが、これで大半のカビ毒が分解されます。さらに、その後の精製工程で分解し
、製品になるまでに完全に除去されます。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/kabi/kabidoqa.html

根拠となる元論文も一応紹介。
Parker, W. A. et all.:Absence of aflatoxin from refined vegetable oils, J. Amer. Oils Chem. Soc., 43, 635-638, 1996
http://www.springerlink.com/content/6wk14w4213144t74/
(Abstractは読めますが、全文は読めません)


脱酸処理を行うことによって若干風味は落ちるかもしれませんが、確実に安全になる処理なので、中国で取り入れてもらいたいです。
なお、脱酸処理を行わない場合でも、アフラトキシンに汚染されていないピーナッツを選別を行って製造するという方法も可能です。
(手間もコストもかかるのが難点)

食品からアフラトキシンを除去するのはほぼ不可能ですが…
食用油に関してだけはアフラトキシン除去が出来るので、これは積極的に製造現場へ取り入れてもらいたいです。

中国内で牛乳からアフラトキシンM1が検出されたことに関する考察

中国の牛乳から発がん物質検出、ネットで怒り爆発
中国の乳製品大手、蒙牛の牛乳から発がん物質が検出されたことが分かり、消費者らがインターネット上で食品業界への怒りを爆発させている。

検査は中国の監督当局が全国の乳製品を対象に実施。国営新華社通信によると、同社の牛乳から24日、肝がんを引き起こす恐れがある有害物質「アフラトキシン」が検出された。牛の餌が汚染されていたとみられる。
http://www.cnn.co.jp/world/30005074.html

CNNより、こちらのニュースの方がより詳しいです。

蒙牛の純牛乳から発がん性物質 問題製品は未出荷

質検総局が発表した検査報告書によると、蒙牛の製品に基準値を超える有害物質が含まれていることは、国家加工食品質量監督検験センター(福建省福州市)により確認された。検出されたアフラトキシンM1の実測値は1.2μg/kgで、国が規定する上限の0.5μg/kgを140%上回った。
http://j1.people.com.cn/94476/7688120.html


まず、アフラトキシンM1とはなにか?
アフラトキシン類は、Aspergillus flavus、A.parasiticus、A.nomius 等のカビが産生するかび毒(マイコトキシン)。
そのうち、アフラトキシンB1及びB2が動物体内で代謝されて、アフラトキシンM1となる。
発ガン性があることで知られており、アフラトキシンB1と比べると2〜10%。(それでも十分強い)

詳しくは、厚生労働省にある薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会の資料を参照してください。
http://mcaf.ee/tix16


簡単に流れ図にすると、

アフラトキシンB1に汚染された飼料
を牛が食べる

牛の体内で代謝され、アフラトキシンM1の形になる

乳中に排泄

牛乳中にアフラトキシンM1が検出される

※他のカビ毒と違い、牛乳がカビに汚染されて作られるわけではないです。


アフラトキシンM1が牛乳から規制値を超えて検出されたということは、中国の牛の飼料がアフラトキシンB1に汚染されていることを意味します。

アフラトキシンB1は家畜にも有害ですし、牛乳中のアフラトキシンM1も有害。
なので、中国政府は飼料のアフラトキシン調査を行い、出来るだけアフラトキシンに汚染された飼料が出回らないよう対策をする必要があります。

…というだけなら簡単ですが、実際はそう単純ではありません。
飼料を中国内で全て賄っているのなら、国内でアフラトキシンB1を産生するカビが増えないように具体的な対策をすることも出来るでしょう。

ただ、実際はどうも輸入が多いらしいです。

中国の食糧大量輸入、国際市場に重圧
http://www.epochtimes.jp/jp/2011/05/html/d89102.html

牛の飼料としては、トウモロコシが多いです。そして、トウモロコシはアメリカが大生産国です。
そして…アメリカ産のトウモロコシって…アフラトキシンの検出率は低くありません。
(輸入時検査等において食品衛生法違反となった事例に関する情報のページ。トウモロコシって意外とあります)
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/ihan/index.html

結局は、アメリカがアフラトキシン産生菌を防ぐ効率的な対策をしないと根本的な解決にはならないのです。
(自然を相手にするようなものなので、これまた簡単にはいきませんが)

とりあえず、中国が対策するとしたら、輸入飼料に対して規制値を設定して出来るだけ水際で押さえ、高濃度に汚染された飼料が出回らないようにすることでしょうね。

なお、日本では飼料に規制値が設定されています。(乳牛用では10ppb)
飼料の有害物質の指導基準の制定について
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/tuti/63_2050.html


追記 三笠フーズ事故米事件のときに少し調べたのですが、
2008年の1月〜8月までのアフラトキシン違反事例(10ppb以上)を調べたときは、
・とうもろこし及びその加工品:35件
アフラトキシンB1濃度10〜61ppb、原産国:全部アメリカ)
・ピーナッツ、落花生及びその加工品:29件
アフラトキシンB1濃度10〜160ppb、原産国:中国16,アメリカ5、インド3、南アフリカ2、オーストラリア・アルゼンチン・ペルー各1)
ハトムギ:9件
アフラトキシン濃度12〜25ppb、原産国:タイ7、ベトナム2)
アーモンド:4件
アフラトキシンB1濃度12〜69ppb、原産国:アメリカ3、スペイン1)
乾燥イチジク:3件
アフラトキシンB1濃度10〜16ppb、原産国:イラン2、アメリカ1)
・カカオ豆:3件
アフラトキシンB1濃度13〜139ppb、原産国:ベネズエラ
ナツメグ:2件
アフラトキシン濃度13、490ppb、原産国:インドネシア
その他(チョコレート、ケツメイシ、ごま )

…でした。

あさイチ検証番組の検証

まず、このような検証をしてくれたことを素直に評価しよう。

あさイチ公式HP
http://www.nhk.or.jp/asaichi/2011/12/15/01.html

首都大学東京からも謝罪文でてました。
http://www.tmu.ac.jp/news/topics/4215.html?d=assets/files/download/news/NHK_asaiti111129.pdf

なぜ間違えたのか、その原因がわからないとなんだかんだでスッキリしませんし、間違った結果や憶測が一人歩きするのは問題ですからね。


さて、放送時間帯はAM8:15〜と、とてもリアルタイムでは見れないので、私は帰宅後録画しておいたのを視聴しました。

実際にみたのと、放送されて一週間経過して周りの意見というか情報がある程度そろってきたので、この検証番組を検証してみよう。
…というか、気がついたことを色々語ってみよう。

1.再分析したデータについて
・検出限界は、大体5Bq/kg前後であった。
これは主にU-8容器(容量:約100mL)を使用したため。
ネット上の一部には、より低濃度まで測定出来るマリネリ容器(約2L)の方がよかったのでは?という意見がみられたし、内部暴露量を推定するには感度不足な気もするけれど…
家庭で詰めてもらうためにあえてU-8を選択したのかな?
(家庭で、特殊な形していて値段も高いマリネリ容器に詰めてもらうってのは、さすがに現実的ではないですね)

・Ge半導体検出器は、色からするとたぶんキャンベラ社製。さすがに形式まではわかりません(フランスのメーカー。信頼度は高い)

・間違いの理由とされた説明は私の予想通り。Bi214の609keVをCs134の605keVの方と間違えていた。(ちなみにCs134には796keV のエネルギーもある)
https://twitter.com/#!/ebi_j9/status/139678894503632896
正直、スペクトルを見て、Cs134にあるもう一つのエネルギーがないとか、Cs137がないといった時点で機器の確認をしてもらいたかった。
…いや、それ以前の問題として、校正用線源使ってピークフィットと呼ばれる作業をあまりしていなかったと個人的には推測する。(ちゃんとした分析機関なら、毎日行う作業)
ただ、ピークの誤認識はこの理屈で説明つくけど、これだけでは食品中からBi214が検出された説明は付けにくい。
Bi(ビスマス)214は、ラドン由来の天然放射性核種なので、食品には通常存在しないもののはずなんだけどなぁ…。
宮城県HPより
http://www.miyagi-gc.gr.jp/html/QA/amegahuruto.htm

これは次のスペクトルの画面で理由がわかりました。


・スペクトル…なぜかNHKのアナウンサーはグラフと表現してましたが、スペクトルといいます。スペクトルそのものは専門用語でしょうが、普通のグラフとは意味合いが違うのですからスペクトルでそのまま押し切って欲しかった。
(グラフのような物という例えならまだ許したけど、グラフと言い換えちゃったからなぁ)

で、どアップで見せてくれました。おかげでちゃんとスペクトル見ることができました。
こっちが全体図。

で、これが本命のCs134とBi214が見える拡大図。

…これ、完全にノイズレベル
Ge半導体検出器については、一応講習は受けたけど使ったことない私ですら…
これからCsとかの放射性物質のスペクトルが読み取れるとの判断はしない。コンプトン散乱とかのピークに埋もれちゃってるよ、これ。
NDレベルといえる。

この画像、Ge半導体検出器のスペクトルの読み方がわかる人なら一目でわかるくらい…
ピークとは呼べないもの。
ピークと呼ぶのなら、せめてこのくらいの高さがないと…。
(適当に書き加えてみました)

これはσ(・_・)一人だけの解釈ではないです。
Twitter上で特に有名な早野先生いわく、「え?これヒ?ークなの?こ?冗談を」
https://twitter.com/#!/hayano/status/147311388111536128
野尻先生は「いやあの程度の値ピークだとかいって議論しないでほしい。ビスマスだってないよ。」
https://twitter.com/#!/Mihoko_Nojiri/status/147094850536341508

そう、先のCs134と間違えたとされたBi214ですら検出レベルではないのです。


2.修正後の数値の体への影響について
BqからSvへ変換して人体への影響はどうか、という点については、まあ妥当な解釈だったと思う。


そして、他の専門家の「もっと高機能の測定機器を…」ってのも気になった。
多少形式が古いとはいえ、Ge半導体検出器はγ線測定では最高の感度持っているので、新しい最新機種に買い換えてもそれほど検査効率UPはしないですよ。
これ以上検出限界値を下げるには…
・U-8容器使うならさらに長時間(24時間以上)測定する
・測定時間を長くしたくないなら、マリネリ容器に詰めて測定する。
どちらかしか選択肢はないです。(時間と容器に制約がなければ、マリネリ&長時間測定が分析的にはベストだが、現実的ではない)

3.「検出せず」とは&4.今回の検出限界値について
検出せずの言い方は、たしか9月付けの通知で表現方法は統一されたはずなんだけどなぁ。
と思って確認したら、やっぱり統一されていた。
事務連絡 平成23年9月29日 食品中の放射性物質の検査結果について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001q51k-att/2r9852000001qjsv.pdf
「不検出または定量下限未満の値の際には、「<○(定量下限値)」を記載。
セシウム-134及びセシウム-137の合計で検査結果を出している場合は、その値をセシウム-134の欄に記載。」

ま、口頭での表現は統一されていないかもしれないが。
(検出せず・ND(Not Detected)・不検出 など)

このNDとか検出限界とかは、言葉だけでは表現しにくいので、後日別途エントリーを書きたいと思います。
(とりあえず付け加えると、ND=0ではありませんが、検出限界値ギリギリまであるかというと…そういうものでもありません。これは実際に測定したスペクトルみれば、統計誤差の関係でNDになったのか本当に0に近いレベルでNDになったのかがわかります。)

5.カリウム40のデータについて
K-40の説明は、本当に不思議だった。
”部屋のコンクリートカリウムが多く含まれていると考えられ、これがカリウム40の測定に影響を及ぼし、測定が難航しています。”としていますが…

コンクリの部屋で測定しているところなんていくらでもあるんだけどなぁ。
というか、検出器は鉛の壁で覆われているから、外部の影響ってほとんど受けないんだけど。
それで測定出来ないっていうのが理解できない。
一度、試薬のKClをU-8容器に入れて測定してみればいいのに。それで一発でわかるから。
画像:横軸の数値が読み取りにくいから断定は出来ないけど、たぶんこのピークがK-40じゃないのかなぁ?

首都大学東京の先生、Ge半導体検出器についてはあんまり詳しくないのかな…?
たまたま12/11にあった市民講座で福士政広教授の話聞いたけど、実効線量の説明とかLNT仮説の解説とかその辺の知識はたしかな人だと思ったのですけどねぇ…
健康食品管理士協会
http://www.ffcci.jp/
健康食品管理士会関東支部研修会のお知らせ(市民公開講座
http://www.ffcci.jp/information/info.php?seq=204

SPECTを応用したと思われるこんな画像スライドで紹介してくれたし。


(勝手な推測:本来はSPECTとかの医療現場での放射線画像診断を専門としている方らしく、Ge半導体検出器自体は使い慣れていないのかもしれない。または研究室の別の人がミスしたのを先生がかばっているとか?なんにせよ、測定ミスしたことは事実ですので、今後気をつけてもらいたいです。)


番組のこれ以降は、もう検証ではないので、今回の記事もこれで終わりにします。

この検証をを無理矢理1行でまとめるならば…
スペクトルの解析が色んな意味で間違っていた
ですかねぇ?